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北海道大学 大学院医学研究院微生物部門免疫学分野
ワクチン研究開発拠点(IVRed)
Department of Immunology, Faculty of Medicine and Graduate School of Medicine, Hokkaido University
免疫学教室
免疫学 講義内容・客員教授による講義シリーズ
免疫学の世界で著名な学者たちの講義から学生は学びます。国内外から学者が参加する講義では、北海道大学高等教育推進機構によって提供される最新のオンラインカンファレンス技術によってサポートされています。講義は基本的に英語で行われます。(日本語での医学知識も必須なため、イントロダクションを含む25-30%の講義は日本人講師により日本語で行います。)又、伝統的な90分講義は集中力が保てないため、50ー60分講義を行います。
POPS (Patient-Oriented Problem Solving) 課題
POPSとは実際の臨床例を元とした自律的な学習システムです。それぞれの臨床ケースの課題を解くことで、学生は医学の基礎を理解し、知識を深めることができます。学生はグループ単位で問題を解いていき、お互いに教え合い学んでいきます。POPSでは、学生は先生の助けなしに自ら全ての問題を解いて行くことが求められます。そのため、事前のプレテストを予習することは必要不可欠です。
2018-2019 講義スケジュール
POPSクラス例:
予習
1)課題を予習(各グループにより課題は異なります)
2)プレテストを受ける
3)プレテストに関わるテキストブックの予習
クラス
4)各グループ内でプレテストの答え合わせを行い、話し合う
5)各グループは担当の課題を発表し、最も適切な治療方法・手順を協議する
6)アンサーシートに答えを書く(メモ、教科書、インターネット使用可能)
7)答えをグループ内で答え合わせする
8)各自ポストテストを受ける
9)グループ内でポストテストの答え合わせを行い、解答をクラスに提出する
10)授業解散。解答は後日通知する
POPS授業風景。各グループに分かれ、問題を解く。
Video Production Exercise
この課題では、当日の講義に関する重要なトピック(キーワード)を3〜4分のサマリービデオで分かりやすく紹介します。ビデオはグループにて英語で作成後、学年の全学生に公開します。グループ学習の一環としてショートビデオ教材を作ることにより、学生の理解度を深めます。視聴する他の学生は、ビデオ教材により新しいキーワードを理解する取っ掛かりを得ることができます。また、予め専門用語を聞いておくことにより英語での講義にて新しい専門用語が出てきたときに思考が停止することを防ぎ、聴講継続できる効果を狙っています。
Case Study
Case Studyでは、臨床例に関する免疫学的問題をグループにて解決していきます。医学を学び始めたい学生にとって、基礎医学の理解が臨床に重要であることは、頭では分かっていても直感的に理解することは至難の業です。結果として、基礎医学学習のモチベーションの低下に繋がり、理解よりもCBTや国家試験に必要最小限どを記憶するだけの学習に留まり、知識を応用することが出来ず肝心の問題解決能力を身につけないで医学部を卒業してしまいがちです。免疫学に関連した臨床例における問題を解決していくことにより、免疫応答の原理を理解することが疾患病理および治療の理解に必要であることを体験してもらいます。
iRAT (Individual Readiness Assurance Test)
iRATは、フリップ学習(flipped study)/TBL (Team Based Learning)を支える重要な要素です。学生が自習で理解できる単純な事柄はなるべく自らの予習に任せ、講義は概念の説明、理解度の進捗、疾患治療への応用などの高度化つ重要なことを議論する場所とします。つまり、予習はとても重要なものとなります。予習が満足に出来ているかどうかをこのiRATにて確認します。予習のモチベーションを上げるため、iRATの出来は、成績評価の一部に使われます。iRATおよび下記のgRAT、Case Studyは北海道大学のOpen Education Centerと共同で開発した教材をオンラインのELMSシステムにて施行します。
gRAT (Group Readiness Assurance Test)
gRATでは、iRATでの問題をグループにて議論しながら回答します。回答が正解かどうかはリアルタイムで分かるようになっており、議論のモチベーションが上がるよう工夫されています。gRATの出来も、成績評価の一部に使われます。gRATでは、単に正解・不正解を当てるよりも、グループ内で議論することに大きな意味があります。他人に説明することにより、例え正解に至らずとも理解が深まります。また、新しく知ったばかりの専門用語を口に出すことにより、難解な用語、概念をより身近なものと感じるようになります。
2019年度10月、医学生のための情報誌「DOCTORASE vol.31」にて当教室の授業が特集されました!実際に授業を受けた医学生の意見もご覧になれます。
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